【着物】
着物は、長い歴史の中で受けつがれ、育まれてきた世界に誇れる「日本の伝統文化」です。
日本の代表的な民族衣装である「着物」。
着物の歴史をさかのぼると、縄文時代の貫頭衣〔かんとうい〕にまで辿り着きます。飛鳥時代の唐文化の影響、平安時代の鮮やかな十二単。
日本の歴史のなかで、着物文化は私達と切り離す事ができません。
現在一般的に「きもの」と呼ばれているものは、和服の中の「長着〔ながぎ〕」にあたります。長着の仕立てには、裏の付いた袷〔あわせ〕仕立てと裏の付いてない単〔ひとえ〕仕立てに大別され、季節やTPOによって着分けます。
日本の民族衣装である着物ですが、洋服の一般化によって着用する機会が減少していました。しかし最近ではアンティーク着物や和柄の流行により、若い世代にも人気です。これからの新たなきもの文化に昔ながらの伝統的な作法を織り交ぜ、今後も日本の美しいきもの文化は発展していく事でしょう。
【織りと染】
着物の種類は「織り」と「染め」の2種類に分けられます。
・織りの着物とは初めに糸を染めておき、後から織り上げた着物のことをいいます。
絣や紬などは織りの着物に分類され、振袖や訪問着などは染めの着物に分けられます。織りの着物は、表と裏地が同じ繊維なので、表の色が薄れてきても、裏返しにするとまた新しい着物のように着ることができます。
⇒ 着物産地[染、織の産地と特徴]
●大島紬 ●結城紬 ●塩沢紬 ●米沢紬 ●黄八丈
・染めの着物とは、白い生地を織り上げ、後から布地に模様を手描きしたり、色で染めたりする着物のことをいいます。
染めの着物の場合も、再び染め直すことで、また新しい着物として生まれ変わります。古くなってもすぐには捨てず、また新しく生まれ変わらせる。着物からは日本人の物を大切にする心が伝わってきます。
●京都友禅 ●江戸鮫小紋 ●絞り
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