●堆朱ストラップ


堆朱とは、伝統的な漆工芸の一つです。
色の違う漆を幾重にも塗り重ねたもので、これを彫ることによって漆の積層の断面の美しさを表現する工芸です。
盆、箸、器、印ろうなどに見られます。堆朱の技法は、中国の唐代からあったとされていますが、現在あるのは、
明代以降のものです。日本には、14世紀の中頃、堆朱楊成家の初代堆朱長充が堆朱の技法を伝えました。
これが、日本における堆朱工芸の起源です。有名なところでは、村上堆朱(新潟)、仙台堆朱(宮城)などがあります。
本来は、朱漆を塗り重ねたものを「堆朱」と呼び(中国では剔紅)、
黒漆を塗り重ねたものを「堆黒」(中国では剔黒)、
黄漆を塗り重ねたものを「堆黄」(中国では剔黄)、
黒、黄、緑、褐などの各色の漆を塗り重ねたものを「彫彩漆」と言い、
花を朱色、葉を緑で表現したものを「紅花緑葉」と言います。